消滅都市 1度目の消滅 1章仲間を探して 第2話
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第2話 拒絶
1. いい噂とは思えないけど
研究者
「タクヤくん ユキを運ぶついでに・・一つ頼まれてくれないか?」
「まずは話を聞こう」
研究者
「ありがとう あるデータの入手を依頼したい 盗まれたユキの父親の研究データだ」
「なんだって?」
研究者
「ユキの父親はロストに巻き込まれる前・・タマシイの研究をしていた」
「その研究データが盗まれたというわけか」
研究者
「ああ 犯人は・・ユキを捕らえていた”謎の組織”だ」
「また”謎の組織”か」
研究者
「君にしか頼めないんだ謎の組織からデータを取り返してほしい」
「・・・ったく人使いの荒いクライアントだな いいだろう引き受けよう
情報を送っておいてくれ それから・・・追加報酬の明細もな」
ユキ
「ねぇ・・・研究データを取り返すって どうするつもりなの?」
「大丈夫さ 当てならある古くからの知り合いにギークって男がいるんだが・・そいつならネットを介して情報を盗み出せるだろう」
ユキ
「・・・また変な知り合い?あんまり気が進まないけど・・・ついていくしかなさそうね」
「ギークはネットを介してあらゆる情報を集めている もしかしたら・・お前のことも知っているかもしれないな」
ユキ
「ふぅん あまり・・いい噂が立ってるとは思えないけど」
ーー同日同時刻ーー
敵のアジトにて
黒b
「それで・・・奴らは捕らえたのか?」
黒a
「タマシイを向かわせていますが奴らを足止めできません このままでは・・・」
黒b
「焦ることはない あの方はまだまだ強いタマシイを呼び出せる今我々が気にするべきは情報を守ることだ組織のコンピュータに侵入された形跡があるようだ・・詳しく調査しておいたほうがいいだろう」
黒a
「・・わかりました」
黒b
「手加減はするな犯人を見つけ次第・・殺すんだ」
2. バカみたい
「おかしいな」
ユキ
「どうしたの?」
「ギークと連絡が取れないんだ要件を伝えるメッセージは送っておいたが・・仕方ない・・押しかけてみるしかなさそうだな」
ユキ
「その人・・無事かしら私たちの動き謎の組織に感づかれてないといいけれど」
「安心しろギークはそうそうしくじらないさ ともにヤバい状況をくぐりぬけたから よくわかる」
ユキ「男の友情 か・・バカみたい それにしても変な知り合いばっかりね いったい どんな人生を送ってきたのよ」
「言っただろ?俺とお前とは別人だ その話・・仕事は関係ないんじゃないか?」
ユキ
「そのギークって人に お願いすれば・・お父さんのデータを取り戻せるのよね?」
「・・だといいけどな頼んでみなきゃわからない だが・・謎の組織とやらは危険なんだろう?」
ユキ
「そうだけど・・」
「・・だったらギークに頼るのが安全だ情報を盗み出すならなギークを頼るのが気に食わないなら・・何度も言ってるが契約を解消すればいい・・俺は俺のやり方を変えるつもりはない」
ユキ
「わかった・・・ほかに方法がないなら そのギークって人のところに向かうしかないわね」
「ダメだ・・・ギークに連絡がつかない」
ユキ
「そんな・・・謎の組織に私たちの目的がバレてしまったのかしら」
「大丈夫さ・・偶然だろうギークがヘマをするわけがない」
ユキ
「・・・・無事だといいんだけど」
3. 怖いんだ
「しかし・・・お前の父親が研究してたってのは一体何のデータなんだ?」
ユキ
「どうしてそんなことを気にするのよ あなたには関係ないでしょう?」
「なぁ・・こっちも命かけてんだ手に入れるデータの内容くらい知ってたっていいだろう?」
ユキ
「・・・タマシイの強化に関する何かだって話だけど・・私もそんなに詳しく知らないわ」
「そうか・・・強化・・か 今後の役に立つことは間違いなさそうだな ここを抜ければギークに会えるはずだ いくぞ!ギークの居場所はこの近くだ まだ連絡がつかない・・急いだほうがよさそうだ」
ユキ
「でも・・少しずつ強くなってるわ」
「だとしても・・立ち止まるわけにはいかないだろう?」
「なぁ、ひとつ気になっていることがあるんだタマシイってのは・・ロストの後に生まれたんだろう?」
ユキ
「ええ そうよ」
「だが お前の父親は・・消滅の前にタマシイの研究をしていた ロストが起こること・・お前の父親は知っていたのか?」
ユキ
「それは・・」
「・・・おかしいな 何か隠してるんじゃないか?」
ユキ
「・・・・あなたが自分のことを話さないように・・私にだって言いたくないことくらいあるわ」
「・・・・いいだろう だが・・もし俺を騙してるんなら契約は打ち切りだ・・・信じていいんだな?」
ユキ
「・・悪いことはしてない それだけは誓うわ」
「・・・・わかった信じよう ただし・・信頼には答えろよ いよいよだな・・あそこの敵を倒せばギークに会えるはずだ 気を抜くなよ」
ユキ
「わかってるわよ」
「今は戦いに集中しよう・・敵が来るぞ」
ーーギークとの待ち合わせ場所ーー
「よかった無事だったんだな どうして連絡が取れなかったんだ ギーク・・心配してたんだぞ」
「・・・・タクヤ」
「メッセージは読んだ君がほしいっていう盗まれた研究データ・・手に入れておいたよ」
「恩に着る いつもながら話が早いな」
「でも・・・これ以上僕を巻き込まないでくれ」
「どうして・・」
「・・怖いんだ その女の子・・ロストに巻き込まれた子だろ?」
ユキ
「・・・・・」
「その子には関わりたくない頼むからそれ以上・・近づかないでくれ研究データは渡すから・・すぐに・・出て行ってくれ」
ーーー同日同時刻ーーー
敵のアジトにて
黒a
「やはりデータが盗み出されていました ほとんど痕跡を残さずに侵入しています
よほどの実力者化と・・」
黒b
「・・もう失敗は許されない あの方もこれ以上の失態を見過ごしはしないだろう強化だけならまだしも進化のデータだけは絶対に渡してはならぬ」
黒a
「・・・・・わかりました 早急に犯人を見つけ出します」
2話はこれで終わりです(^^)/
まだまだチュートリアルを兼ねたキャラ紹介といった場面なのでストーリーの進行は少ないですが、それでも2600文字・・・。
終盤らへんは腱鞘炎ですね・・。
それではまた次回(^^)/
3話はこちら(^^)/