消滅都市 1度目の消滅 1章仲間を探して 第4話
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第4話 再会
1. ユキのおかげかもな
ーーーー死体発見から2時間後ーーーー
とある地下鉄にて
「知ってたんだろう?」
研究者
「・・なんのことだ」
「謎の組織が内通者を殺したことさ 前もって教えてくれりゃ・・あの子に死体を見せずに済んだ」
研究者
「・・悪かった 君に依頼を断られたくなかったんだ」
「安心しろ 俺は必ず依頼をこなす だから情報はきちんと伝えてくれ・・あの子がこれ以上傷つく理由はない」
研究者
「・・そうだな 依頼したのが君で・・本当によかった」
ユキ
「内通者・・まさか殺されていたなんて・・私たちロストまで無事にたどり着けるのかしら」
「・・ひとつ考えがある 悪いが・・少し寄り道させてくれ ある人物に協力を依頼したい」
ユキ
「・・ある人物?」
「リサーチャーだ 情報を集めるエキスパートだよ 今回の件で謎の組織の恐ろしさがよくわかった 俺たちはもっと慎重になるべきだ」
ユキ
「ねぇ・・協力を依頼するリサーチャーって 信頼できる人なの?」
「昔の馴染みだ 俺が探偵をやっていた時の同僚だ」
ユキ
「・・久しく連絡を取ってなかったんでしょう?」
「・・頼りたくなかったからな リサーチャーに頼ろうと思えたのも・・ユキのおかげかもしれないな」
ユキ
「・・・え?」
「あんたに頼られるのは はっきりいって迷惑だ はじめはイライラして仕方なかったが・・自分の目的を追うあんたを見てると ときに人を頼るのも・・まぁ悪くないと思えたんだ」
ユキ
「・・・・・仲間がいるなら変なプライド張ってないで もっとはやく頼ればよかったのに」
「わかってるさ だが・・話はそんなに単純じゃない いろいろ込み入った事情があるんだ あんたももう少し大人になれば分かる」
ユキ
「・・馬鹿にしないでよ」
2. GOOD NEWS,BAD NEWS
「リサーチャーと連絡が取れた状況は伝えてある この先で一度落ち合うことになった」
ユキ
「・・・・・」
「・・不安か?ギークのこともあったからな不安に思うのは分かる でも大丈夫さ リサーチャーは信用できる」
ユキ
「・・あまり期待しないでおくわ さ・・行きましょう 聞いてもいい? リサーチャーみたいな信用できる人がいたのに どうしてタクヤはグループを抜けたの?」
「ったく・・昔の話はしないって言っただろう?」
ユキ
「・・聞かせて 昔のタクヤに何があったのか」
「・・・・よくある話だ 俺はあの時でかい案件を任されていた だが・・途中で上が手を引いたんだ 俺は責任を押し付けられて・・グループを追い出されちまった」
ユキ
「・・ひどい」
「・・・そういうもんさ でかい組織では時々おこることだ 多くの人の幸せのために個人を切り捨てるのは 別に間違った考えではない」
ユキ
「バカみたい」
「そのうちあんたにも分かるさ 大人になればな いよいよだな この先でリサーチャーが待ってる」
ユキ
「でも・・敵も強力になってきたわ」
「ああ 全力で挑まなきゃ勝ち目はないかもしれない」
ーーーリサーチャーとの待ち合わせ場所ーーー
リサーチャー
「久しぶりねタクヤ」
「あぁ久しぶりだな」
リサ
「さっそくだけど・・いいニュースと悪いニュースがあるわ」
「相変わらず回りくどいな・・悪いほうから頼む」
リサ
「変わってないわね、悪いけど・・あなたのこと上に報告したわ・・その少女を捕らえて差し出せと命じられた」
「そうか お前たちのグループは謎の組織とやらと繋がっているんだな」
リサ
「そのようね」
「で いいニュースってのは?」
リサ
「交換条件を取り付けてきたの 少女を渡せば上は昔のことを水に流して あなたを再びグループに迎え入れてくれるわ」
タクヤ「・・変わったな」
リサ
「タクヤ・・」
「悪いがこの話はなかったことにしてくれ 一切忘れて・・俺の前に二度と姿を現すな!」
3. 好きだからよ
ーーリサーチャーと別れてからーー
「・・悪かった もっと慎重になるべきだった」
ユキ
「いいの 仕方ないわ運が悪かっただけよ」
「とにかくここは危険だ 一刻も早く離れよう リサーチャーから情報が漏れてしまった以上 既に追っ手が来ていてもおかしくない」
ユキ
「昔の馴染みって女の人だったんだね」
「あぁ・・信頼できる奴のはずだった」
ユキ
「・・付き合ってたの?」
「・・・・そういうときもあった 勘がいいな どうしてそう思った?」
ユキ
「なんとなくよ ねぇ私はね・リサーチャーを信頼したこと間違ってなかったと思う それにあなたの知り合い変な人ばっかりだもん 平気よ初めから期待なんてしてなかったわ」
「・・・・慰めはいいさ」
ユキ
「携帯にメッセージよ・・!」
「読めるか?」
ユキ
「うん・・えっと・・リサーチャーからの連絡みたい 2時の方向に迎え・・・そう書いてあるわ」
「おいおい・・今更信じろってか?」
ユキ
「大丈夫よ 私はリサーチャーからのメッセージ信じてもいいって思うわ」
「・・・・」
ユキ
「タクヤ 迷ってる時間はないんじゃない?」
「・・・・わかった あんたがそう言うなら信じてみよう」
ユキ
「多分心抜ければリサーチャーが待ってる」
「・・だがその前に」
ユキ
「えぇ強力な敵を倒す必要がありそうね」
「一気に突破する」
ーーーリサーチャーとの待ち合わせ場所ーーー
とあるパブにて
リサ
「タクヤ・・本当にごめんなさいこんなつもりじゃ」
「わかってるさ だがお前の流した情報で俺たちが危険な目にあったのは事実だ まだお前を信用していいかわからない」
リサ
「えぇ 仕方ないわ でももう一度・・もう一度だけ信じてほしいの」
「ふざけんな あんたは俺たちと敵対する人間だ 今更・・何を信じろっていうんだ!」
リサ
「・・やめたの」
「・・やめた?」
リサ
「グループから抜けたのよ だからこれからは・・私に連絡しても大丈夫 情報が洩れることはないわ」
「どうして・・」
リサ
「・・好きだからよ」
「・・え?」
リサ
「あなたの生き方が好きだから・・私も真したくなったの いけない?」
「・・・・・勝手にしろ」
同日同時刻
敵のアジトにて
黒a
「例の探偵グループからの連絡が途絶えました」
黒b
「クソッ・・何が起こっているんだ」
黒a
「わかりません ですがひとつ朗報もあります 以前組織のコンピュータに侵入した人物を捕らえることに成功しました」
黒b
「・・なんとしてでも情報を引き出すんだ どんな残酷な手を使っても構わん この失態、あの方に知られたら我々の命も危うい もはや選べる状況にないこと・・肝に銘じておけ」
黒a
「わかりました」
以上が4話になります(^^)/
多くの幸せのために個人を切り捨てる、中々心に来る言葉でしたね。。
3000文字に迫ろうかという文字数になりました。。
良ければまた見てね!!
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